• トップ
  • ビジネス・キャリア
  • エネルギーを「自分で創る」未来へ。社会と地球を健やかにする仕組み“マイクロGX”とは【東京都港区】

エネルギーを「自分で創る」未来へ。社会と地球を健やかにする仕組み“マイクロGX”とは【東京都港区】

代表取締役社長の鈴江 崇文さん

電気を“買う”だけでなく、自分で“創る”時代へーー。

株式会社グリーンエナジー&カンパニーは、再生可能エネルギーの普及を通じて、個人や地域が自ら電力を生み出せる“自立型エネルギー社会”の実現を目指しています。

コンパクトサイズの太陽光発電所「プライベート発電所」やネットゼロ・エネルギー・ハウス、系統用蓄電所といった、個人や中小規模の企業でも始められる再エネサービスを展開し、地方資源を活用した地域再生プロジェクトなど、個人や地域が自ら電力を生み出す持続可能な地域経済の仕組みを全国に広げています。

同社が重んじているのは、「個人や家庭、地域コミュニティが主体となって進めるボトムアップ型の強力なグリーン・トランスフォーメーション」です。これを「マイクロGX」と名づけて、全国に提唱しています。

同社のビジョンは「1000万人が自分で使うエネルギー」を「自分で創る」。代表取締役社長の鈴江 崇文(すずえ・たかふみ)さんは、「エネルギーを自ら選び、自ら創ることが、持続可能で平和な未来を築く第一歩」と語ります。

個人や地域へ利益が還流する構造への転換

「お金って、人を変えてしまう力があると思うんです」

鈴江さんは前職で、とある事業の資金調達の局面で銀行と交渉する立場にありました。その時に感じたのは、“お金や権利をめぐって人が争う”という社会の構造そのものへの違和感でした。

「戦争も紛争も、突き詰めれば奪い合いの構造にある。だからこそ、再エネという経済が“個人にも利得をもたらす”形で広がれば、世界平和にもつながるかもしれない。グリーンエナジー&カンパニーにはそんな思いが根っこにあるんです」

富と権力が集中する構造から、個人や地域へと利益が還流する構造に転換していく。この仕組みこそが、真の意味で「奪い合い」を終わらせ、「分かち合う」社会の基盤となると考えています。

経済と社会を同時に動かす力

「利益をきちんと出さないことも嫌だし、社会にインパクトを与えられないことも嫌。両方を同時に実現できる事業でなければ、やる意味がないと思っています」

そう語る鈴江さんは、経済的インパクトと社会的インパクトを両立する道を選びました。
同社が推進するのは、地域の環境に影響を与える大規模な施設ではありません。たとえば、メガソーラーと呼ばれる大規模な太陽光発電所や、多くの蓄電池が並ぶ系統用蓄電所ではなく、コンパクト型のプライベート発電所と系統用蓄電所です。いずれも大企業ではなく、中小規模の企業や個人事業者が参画できることを前提に開発しています。

「個人が自分で使う電力を自分で創る」そして、「つくった電力をためて地域に提供する」ボトムアップ型の変革です。

そんなグリーンエナジー&カンパニーの社員の平均年齢は30歳代で、環境に対する意識が高い社風です。「社員の中にも、自分で太陽光発電所を持って収益を得ている人がいます。隣の机の同僚が“社会にいいことをして収入につなげている”姿を見て、私もやろうと思える。それも、うちの小さな啓蒙(けいもう)活動なんです」。

そうした実体験があるからこそ、社員一人ひとりが腹落ちした状態でサービスを理解し、お客さまにも自信をもって勧めることができるといいます。ひいては、それが地球に負担をかけないグリーンな社会につながっていくと鈴江さんはそう話します。

「自然の力を生かして電気を自分たちで創り、ためて、その利益を地域内で循環させることができれば、真の意味での「持続可能性」を実現することができます。この価値に実際に触れ、体験した人が増えていけば、再エネの輪は自然と社会の中に広がっていくはずです」

日本経済新聞社主催「NIKKEI GX会議」に参画

同社は日本経済新聞社主催の「NIKKEI GX会議」のメンバーとして、グリーン・トランスフォーメーションの発展への議論に参加しています。パリ協定からスタートした国連気候変動枠組条約における国際的な目標はネットゼロです。(ネットゼロとは、排出される温室効果ガスの量と、自然環境で吸収される量が同じになること。)

アゼルバイジャンで開かれたCOP29(国連気候変動枠組条約 締結国会議)の日本パビリオンでの日経新聞社主催のセミナーでは鈴江さんがスピーチ、個人や小規模事業者による再エネへの参加が不可欠であることを強調しました。

2024年11月19日 NIKKEI脱炭素プロジェクト COP29スペシャルセミナー (アゼルバイジャン首都バクーのCOP29ジャパン・パビリオン会場)

一人ひとりの行動が次の人の意識を変え、結果として社会全体を動かしていく。その循環こそが、グリーンエナジー&カンパニーが描く「経済と社会を同時に動かす力」の原点です。

社会を動かすためには、個人のメリットが必要

再エネに対する誤解や金融機関の慎重姿勢という課題に対し、同社は“構造を変える”というアプローチで挑んでいます。

「いいことをしているだけでは広がらない。個人にもメリットがなければ社会は動かない。だからこそ、安く、買いやすくする仕組みを整えています」

鈴江さんが目指すのは、再エネが社会インフラとして“当たり前”になる未来です。

 「使う電気の8割が再エネになるような社会を、個人の参加で実現したい。僕らはその仕組みをつくる会社でありたいと思っています」。鈴江さんは、誰もがメリットを得ながら社会を変えるという未来を見据えています。

「新しい常識」を提案する企業でありたい

同社は「新しい常識で、地球と人をグリーンにする」をパーパスとして掲げています。「既存の企業ができることを、僕らがやる意味はない。“そんな発想があったか”と言われるような新しい常識を提案するのが、僕らの存在意義です」と鈴江さんは語ります。

「個人が再エネに参加し、地球環境と人を健康にできれば、社会はもっと平和になると思っています」

常に先を見据え、「社会の仕組みそのものを再設計」していく。その取り組みが、同社の掲げる「新しい常識」を現実へと変えていく力になっています。

組織文化を支える羅針盤「クレド」と「経営計画書」
▲クレドと経営計画書のイメージ

同社には社員の信条・社会に対する約束「グリーンエナジー&カンパニー クレド」があります。
仕事をしていると目先のことに流されてしまうこともあります。クレドがあることで、判断に迷うときや問題が起きたときにも立ち戻れるのです。 社員が意思決定に迷ったり、 相談事項ができたりしたときは「クレドの4番を見て」などと声をかけているそうです。

社員全員が「経営計画書」という冊子をつねに携帯しています。もちろん、その冒頭にはクレドが記載されています。

経営計画書の内容は年度ごとに更新されており、グループ各社の戦略からグループ全体の中長期目標までが記載されています。社員はあらゆる場面でページを開いて確認をしています。

デジタル化が進む時代だからこそ、紙で持ち歩くアナログの良さを大切にしていると鈴江さんは言います。電子「書籍などのデジタルツールにも利点はありますが、本の手触りのような“実感”を失いたくない」。クレドは、そんな“実感”を伴った社員一人ひとりの行動を支える、同社の羅針盤となっています。 

▲経営計画発表会&社員総会
パンを分かち合う仲間として「ご一緒に!」

「“グリーンエナジー&カンパニー”の“カンパニー”は、“パンを一緒に食べる仲間”という意味なんです。持続可能なコミュニティーを、社員も、取引先も、お客さまも、すべてのステークホルダーが一丸となって創りあげていく、その強い思いの象徴です。僕らの船に乗って、一緒に社会を動かす航海をしてくれる仲間が増えたらうれしいです。パンを分け合いながら、同じ方向を見られる仲間と『ご一緒に』、地球と人をグリーンにしていきたいと思います」

鈴江さんの語る一言ひとことには、「社会の構造そのものを変えたい」という確かな意志が感じられました。

“エネルギーを自ら選び、自ら創る”という新しい常識を根づかせ、社会の構造を変革する挑戦は、スケールを拡大しながら続いていきます。

※写真・画像は全て株式会社グリーンエナジー&カンパニー提供

最も印象に残った言葉:
「個人が再エネに参加し、地球環境と人を健康にできれば、社会はもっと平和になると思っています」

パンを分け合いながら、同じ方向を見られる仲間と『ご一緒に』、地球と人をグリーンにしていきたいと思います」

企業情報

会社名:株式会社グリーンエナジー&カンパニー
取材対象者:代表取締役社長 鈴江 崇文さん
設立年月:2009年4月1日
ビジョン:「1000万人が自分で使うエネルギー」を「自分で創る」社会を実現する。
事業内容:GX関連企業で構成されるグループ会社の経営管理及びそれに付帯する業務
所在地:〒105-0022 東京都港区海岸1-2-20 汐留ビルディング12F
URL:
https://green-energy.co.jp/

情報提供元:ローカリティ!

天野崇子
ローカリティ!は、地元に住む人々が、自分が大好きな地元の人やモノや出来事を、自分で世界に発信し、
その魅力を共に愛する仲間を募れる住民参加型・双方向の新しいニュースメディアを目指しています。
カテゴリ
ビジネス・キャリア

関連記事

関連する質問