フィルタリングは必要?子ども向けスマホの安全設定

子どもにとって、スマートフォンは遊びや学習、友達とのコミュニケーションを支える大切なツールとなっています。特に、小学生のうちからスマホを持つ家庭が増えており、内閣府の調査によると、2023年時点で小学生のスマホ所有率は約45%、中学生では80%を超え、高校生になるとほぼ100%に達しています。しかし、インターネットの世界には便利な機能だけでなく、危険も潜んでいます。例えば、不適切なコンテンツへのアクセス、思わぬ課金トラブル、SNS上でのいじめや詐欺といった問題が挙げられます。
こうしたリスクから子どもを守るために、スマホのフィルタリング機能や利用ルールの設定は欠かせません。

 

子どもにスマホを持たせる際のポイント
フィルタリング機能の活用

フィルタリングとは、不適切なサイトやアプリへのアクセスを制限する機能のことです。携帯キャリア各社が提供する「スマホ安心サービス」やOSに内蔵されている「ペアレンタルコントロール」を利用すると、有害なコンテンツから子どもを守ることができます。特に、アダルトコンテンツや暴力的な内容のサイト、ギャンブル関連のページへのアクセスを制限できるため、初期設定の段階で適用しておくと安心です。

アプリの使用制限

スマホの魅力のひとつに、さまざまなアプリを自由にインストールできる点があります。しかし、子どもが利用する場合には、年齢に不適切なゲームやSNSの利用を防ぐため、アプリの使用制限を行うことが推奨されます。特に、オンラインゲームでは「ガチャ」などの課金要素が多く、親が気付かないうちに高額な請求が発生するケースもあります。具体的には、アプリのダウンロードを保護者が承認する仕組みを取り入れたり、課金を制限する設定を施したりすることで、予期せぬ出費を防ぐことができます。

SNSの利用ルールを決める

SNSは子どもたちにとって、大切なコミュニケーションツールのひとつですが、ネットいじめや個人情報の流出といった危険も潜んでいます。LINE、Instagram、TikTokなどのSNSを利用する際には、見知らぬ人とやり取りをしないことや、住所や学校名といった個人情報を公開しないことを徹底することが必要です。また、書き込み内容が後にトラブルを引き起こす可能性があるため、「相手が不快に感じる発言をしない」「悪口を書かない」といったネットマナーについても指導すると良いでしょう。

利用時間の制限

スマホの長時間使用は、視力の低下や睡眠不足、学力低下を招く要因となるため、利用時間の制限を設けることが推奨されます。例えば、「平日は1日1時間まで」「夜9時以降はスマホを使わない」といったルールを設定すると、生活リズムが崩れることを防げます。さらに、スクリーンタイム機能を活用すれば、特定の時間帯のみ使用できるように設定することが可能です。

 

スマホのフィルタリング設定方法
携帯キャリアのフィルタリングサービスを利用する

NTTドコモ、au、ソフトバンクなどの大手キャリアは、それぞれ独自のフィルタリングサービスを提供しています。「ドコモあんしんフィルター」「auスマートパス」「ソフトバンクあんしんフィルター」などを利用すれば、成人向けサイトや不適切なアプリへのアクセスを制限できるため、契約時に申し込んでおくと良いでしょう。

OSのペアレンタルコントロールを設定する

iPhoneでは「スクリーンタイム」、Androidでは「ファミリーリンク」という機能が搭載されており、アプリの利用時間や課金の制限を行うことができます。特に、小学生や中学生が利用する場合には、親が遠隔で管理できるこれらの機能を活用すると安心です。

セキュリティアプリを導入する

フィルタリング機能を強化するために、専用のセキュリティアプリを導入するのも有効です。「ノートンファミリー」や「ESETペアレンタルコントロール」などのアプリを利用すれば、ウェブサイトの閲覧制限や不審なアプリのブロックが可能になります。

 

料金プランの選び方

子ども向けスマホを利用する際には、料金プランも慎重に選ぶことが重要です。特に、データ通信量を抑えたプランや、通話のみのプランを選ぶことで、無駄な出費を防ぐことができます。

  • 通話のみプラン:親との連絡用として最低限の通話機能のみを利用。

  • データ通信制限付きプラン:SNSやインターネットの使用を制限しつつ、必要な情報は検索できるようにする。

  • ファミリープラン:親の契約に子ども用スマホを追加し、管理しやすくする。

まとめ

子どもにスマホを持たせることは、今や避けられない時代の流れです。しかし、適切なルールと安全対策を講じることで、トラブルを未然に防ぐことができます。フィルタリング機能を適切に設定し、アプリやSNSの利用ルールを親子で話し合うことが大切です。また、利用時間の制限や料金プランの選択にも配慮し、子どもにとって最適なスマホ環境を整えましょう。スマホは便利なツールである一方、リスクも伴います。だからこそ、親がしっかりと管理し、安心して使える環境を作ることが求められます。

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