お茶で“ゆらぎ肌”対策:ホルモンバランスとカフェインの関係
肌の調子がなぜか不安定になる…そんな経験はありませんか?乾燥したり、赤みが出たり、吹き出物ができたりする「ゆらぎ肌」は、年齢や季節を問わず多くの人が抱える悩みです。原因はひとつではなく、ホルモンバランスの変動や生活習慣、ストレス、睡眠不足などが複雑に関係しているとされています。
こうした“ゆらぎ”に寄り添う存在として、最近あらためて注目されているのが「お茶」です。日本茶や抹茶に含まれる成分が、肌や心にやさしく作用し、美容と健康をサポートしてくれるという研究も増えています。
ホルモンバランスと“ゆらぎ肌”の関係
「ゆらぎ肌」は、バリア機能の低下によって乾燥やかゆみ、吹き出物といった症状が出やすくなる肌状態を指します。とくに女性の場合、月経周期や更年期に伴うホルモンの変動が肌に影響を与えることが多く、生理前後に肌が荒れたり、ニキビができやすくなったりするのはその一例です。
女性ホルモンのうち、エストロゲンには肌の水分保持力を高め、ハリを保つ働きがあります。一方、プロゲステロンは皮脂の分泌を活発にし、毛穴の詰まりや吹き出物の原因になることも。この2つのバランスが崩れると、肌の状態も不安定になりやすくなります。
近年では、生活リズムの乱れやストレス、睡眠不足といった外的要因もホルモン分泌に影響を与えることが明らかになっており、日々のセルフケアがますます重要視されるようになってきました。
カフェインとテアニンの関係がカギに
お茶に含まれる成分の中で、肌との関係性が注目されているのが「カフェイン」と「テアニン」です。カフェインといえば、コーヒーにも多く含まれている成分で、摂りすぎると睡眠の質を下げるといった心配があります。しかし、日本茶に含まれるカフェインはコーヒーと比べて穏やかであり、1杯あたりの含有量も控えめです(例:緑茶1杯あたり約30mg、コーヒーは約90mg)。
また、お茶には「テアニン」というアミノ酸が含まれており、この成分には脳をリラックス状態に導く作用があるとされています。テアニンは副交感神経を優位にし、ストレスを軽減する働きが期待できるため、間接的にホルモンバランスの安定にもつながります。とくにストレスが肌荒れの一因となっている方にとっては、日常的にテアニンを取り入れることが肌トラブルの予防につながるかもしれません。
カテキンと抗酸化力で内側から肌を守る
お茶のもうひとつの美容的メリットは、「抗酸化作用」にあります。日本茶、とくに緑茶や抹茶には「カテキン」という強力なポリフェノールが含まれています。カテキンには、体内で発生する活性酸素を除去する働きがあり、肌細胞の酸化や老化を防ぐ手助けをしてくれます。
抹茶の場合は茶葉を丸ごと摂取するため、カテキンのほかにもビタミンC・E、食物繊維、ミネラルなども効率よく体内に取り入れることができます。とくにビタミンCは、コラーゲンの生成を助け、紫外線による肌ダメージの修復をサポートする役割があるため、美肌を目指す方には心強い味方です。
最近では「飲むスキンケア」として、抹茶ラテや抹茶青汁などのアレンジドリンクも人気を集めており、無理なく継続できる美容習慣として注目されています。
海外でも注目される“お茶の美容力”
抹茶や緑茶の美容効果は、いまや日本国内だけでなく海外でも注目されています。アメリカでは「MATCHA」がヘルシーライフの象徴となっており、有名なビューティーブロガーやセレブたちも愛飲していることで知られています。2024年の米国トレンド調査では、「植物由来の抗酸化ドリンク」として抹茶が上位にランクインするなど、その人気は年々高まっています。
SNSでは #matchaskincare や #greenteabeauty などのタグが人気となっており、抹茶や日本茶を活用した美容法が世界中の女性たちに共有されています。また、欧州では「ホルモンバランスを整えるナチュラルな飲み物」としてハーブティーや抹茶が取り入れられており、スキンケアと食生活の融合が進んでいます。
日本の伝統文化であるお茶が、世界中で「心と体を整えるウェルネスツール」として再評価されているのは嬉しい流れです。
まとめ:肌も心も整える、お茶習慣のすすめ
“ゆらぎ肌”に悩むとき、スキンケアだけでなく「内側から整える」という視点を持つことが大切です。ホルモンバランスやストレスに左右されやすい肌をいたわるには、日々の小さな習慣が大きな支えになります。日本茶や抹茶に含まれるカフェイン、テアニン、カテキンといった成分は、心身を穏やかにし、肌の調子を整える手助けをしてくれます。
忙しい日々の中でも、1日1杯のお茶タイムを自分への“肌ケア時間”として取り入れてみてはいかがでしょうか。
- カテゴリ
- 美容・ファッション